「ヨッテケ!」
仕事を終えて幸男が街を歩いていると、 どこからか声をかけられました。 声のする方を見てみると、 つい最近クルマを買ってくれたヨッテケさんです。 「ヨッテケさん、こんにちは!クルマの調子はどうですか?」 「ヨッテケ!イーカラヨッテケ!」 ヨッテケさんは、 誰かと一緒にご飯を食べたり、 おしゃべりするのが大好き。 この後の予定がなかった幸男は、 ヨッテケさんと一緒にご飯を食べることにしました。 「わはは!ヨッテケさん、それ、おもしろいね!」 「テッケテッケ!」 話し上手な幸男のおかげで、 ヨッテケさんもすっかりゴキゲンです。 それにしても、なかなか終わりません。 1時間たち、3時間たち、気がつけば深夜です。 「ヨッテケさん、えっと、ぼく、そろそろ…」 「アトチョイヨッテケ!」 すっかり盛り上がってしまったヨッテケさんは、 まったく幸男を帰してくれそうにありません。 やがて夜が明け、 だんだん幸男も眠さの限界。 フラフラになって、 ついにはばったり寝てしまいました。 「テケ??」 そのころサティオでは、 いつもなら仕事にやってくるはずの幸男が来ないので、 街のみんなが心配しています。 そのときヨッテケさんのクルマが到着! 爆睡している幸男を運んできてくれたのでした。 「マタヨッテケ!アシタモヨッテケ!」 ヨッテケさんは自慢のクルマで走り去っていきました。 さて、すっかり気に入られてしまった幸男。 今日もクルマのメンテナンスで、 ヨッテケさんからお声がかかりました。 これで3日連続です。 とはいえ、 お客さんが喜んでくれるのが何より嬉しい幸男です。 「ヨッテケさんとこ、行ってきますね…」 寝不足顔で、今日もヨッテケさんのところへ 向かっていきました。
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